エムズ通信 Aimss Journal

このような質問をいただきました。

お風呂の窓は、マンションやアパートといった集合住宅では窓が付いていないことが多く、反対に戸建て住宅ではほとんどのケースでお風呂に窓が付いているというのが一般的です。

集合住宅では外部に面する部分を部屋に割り当てるため、どうしても内側に水廻りが入ってしまうためです。ですが最近では、戸建て住宅でも窓をなくして計画された方が増えてきているようです。

メーカーのショールームでも、窓だけでなく鏡もすべてなしにして掃除しやすくするというのが人気になってきているとお聞きしました。

それでは実際にお風呂に窓は必要ないのでしょうか？

今回はそんなお風呂の窓をつけるメリットとデメリットをご紹介したいと思います。

●お風呂に窓があるメリット

それではまず、お風呂に窓があるメリットについて見てみましょう。

①光が入る明るいお風呂にできる

これは一番のメリットですね！
眺めが良いとさらに◎ですね！ですが朝や昼に入ることがない方はこの明るさはいらないという方もいるそうです。

確かに、夜だと窓はなくてもいいかもしれませんが、壁で視線が止まるのと壁の先に窓があって視線が抜けるのでは、同じ広さでも開放感という面で受ける印象は違ってきます。

また窓があるとそこから脱衣室や洗面室にも日中の明かりが漏れますが、洗面や脱衣に窓がない場合は薄暗い空間となってしまいます。

私個人的にはこのメリットを重視しているので窓を付けることをおススメしています。

②窓を開けて換気ができる

特に入浴後はお風呂の湿度が高くなりますが、換気することで湿度を下げることができます。

ただ、エムズの家では計画換気で家の中の空気が入れ替わるようになっており、空気の入れ替わりを想定して設計されているので、お風呂がずっとジメジメしているというケースはまずありません。

なのでたとえば早く換気したい時や、朝も夜も入る時などは、窓を開けたほうが一気に湿気を出せるので乾きやすくなります。

余談ですが、私はたまに入浴中にも窓を開けて風を入れ、子供と露天風呂ごっこを楽しんでいます。涼しい風を入れられるのもメリットですね。

①の採光だけでいい場合はいっそFIX窓（はめごろし窓）にすると掃除も楽になるのでお勧めです。

一方、お風呂に窓があるデメリットも挙げるとすると、

①窓があるので断熱性能が落ちやすい

家の中でも窓は１番断熱性能が落ちる場所なので、お風呂に窓を付けることで家の性能は下がりやすくなります。窓の性能が良くないとお風呂がとても冷たくなり、お風呂に入るのが億劫になってしまうかもしれません。


②プライバシーや防犯対策が必要になる

お風呂はプライバシーは必ず確保したい部分ですよね。玄関のすぐ横にあったり、道路から丸見えの位置だったり、すぐ隣にお隣の家が建っていてそのお家の窓や通路が面していたら…お風呂に入っているシルエットが丸見えなんてことも！

なのでそういった場合はガラスは型ガラス（曇りガラス）を使用し、格子を付けたり目隠しを取り付けると気になりにくくなります。

あと窓を設置する高さも大切です。開閉が少ししにくくなりますが、高さを少し上げておくと目線より上になるため、ガラスにシルエットが映らなくなります。

また外からの進入路としても狙われやすいお風呂の窓。家の裏側にあることが多く人目に付きにくい、入った後も中の人に気づかれにくい、などの点から目を付けられてしまいます。
対策としては同じく格子を付けることで防犯性を高めることができます。

③費用が掛かる

窓をつけた分だけ費用も掛かります。
予算がオーバーすると見直すことが多い窓の数。トイレの窓も同じなのですが、削る部分としてお風呂の窓を選ぶ方も増えているようです。

以上、お風呂の窓をつけるメリットとデメリットでした。

お風呂の窓を付けるかどうかとても迷いますよね。

敷地条件や間取りによっても要望は変わりますし、取り付けるならば形や高さも関係してきますので、一概にどちらがいいとは言えません。

お風呂を使用する時間帯、頻度、その窓から見える景色、窓の開閉、などなど、いろんな面から考えて窓を付けるか付けないかを選択していただければと思います(^^♪