エムズ通信 Aimss Journal

こんにちは、スタッフの吉田です。

明るく広々とした空間で暮らしたいけれど、敷地条件によっては十分に採光が取れない場合もあります。

そんな時には、高窓やハイサイドライトを上手に取り入れることで、明るく快適な空間にすることが可能になります。

 

現在、計画中のお客様がお住いされていたお家は、南側には既存の3階建てがあり、東西にも境界ギリギリまで建物が迫っているため、一階には採光が全く入りません。

そこで、今の暗くて寒い家を建て替えし、明るく住みやすい平屋にしたいというご希望でした。

３Dで採光の検討してみましたが、南からの採光は3階建ての影となり望めないということが分かりました。

  

東側には隣地の建物が迫っていますが、一部平屋の部分があったため、

そこに向けて東面に高窓(ハイサイドライト)の設置をご提案いたしました。

屋根は片流れにし、天井も片流れに。

建築内部から見たイメージが下のようになります。

採光を確保するとともに視線が抜けるところを確保することで、

閉塞感がなくなり、開放的なリビングとなりました。

 

高窓・ハイサイドライトの最大のメリットは、

①プライバシーを守りつつ採光が取れるという点です。防犯上のメリットもあります。

②高窓から視線が抜けることで空間に広がりが生まれ、外の空や緑などの景色を楽しむこともできます。

③また、上に溜まった暖かい空気が高窓から抜けることで、低い窓から空気が吹いて空気の流れが生まれるので、効率的に室内の換気が可能になります。

 

ただデメリットもあり、

①掃除がしづらいという点が挙げられます。脚立や柄の長い掃除道具を使用するなど、掃除の方法について考えておく必要があります。

景色を見る目的がなければ、型板ガラス（すりガラス）などを選ぶと汚れが比較的気にならずおすすめです。

②また開閉式の場合はハンドルがチェーンのように下にぶら下がることも考慮してインテリアを考えなければなりません。

 

最近、洗面室やトイレなど、採光が欲しいけれどプライバシーを気にする室に高窓を採用することが増えてきました。

間取り計画には欠かせない採光計画ですが、高窓をうまく利用して、快適で明るい空間を今後も提案していきたいと思っています(^^)