こんにちは、スタッフの吉田です。
今日は外構の意外な盲点、「郵便ポスト・インターホンの位置」についてのポイントをご紹介したいと思います。
インターホンや郵便ポストっていうと、何となく「玄関の近くにあればいいかな」とか「外構工事(庭の工事)の時に決めればいいかな」というように後回しにされがちですよね。
実は、家の工事が着工するまでにポストとインターホンの位置を決めておくと、アプローチや駐車場のゾーニングもしやすくなり、外構がスムーズにまとまりますよ。
また郵便ポストの位置を早めに決めることで、「最後に空いていた場所に郵便ポストを設置したけども郵便物が取りにくい」といったケースや、車を停めるのにポストが邪魔というような事を防ぐこともできます。
それでは、家の郵便ポストの代表的な設置場所について、それぞれのメリットとデメリットをご紹介いたします。
①家の郵便ポストを道路の近くに設置する
まずは一番ポピュラーな、道路の側に郵便ポストを設置した図です。
◎メリット
1.配達の人など見知らぬ人が家の敷地の中に入ってこない。
これは、敷地の中に知らない人が入ってくるのに抵抗がある方には、かなり魅力に感じるポイントになります。
言い換えれば、郵便ポストが道路の側にあるのに玄関まで入ってくる人は不審者の可能性があるなど、防犯面で気になる場合に特に有効なんですね。
2.庭や玄関廻りのプライベートが守れる。
また、庭と駐車場が一体になっている場合も、郵便ポストは道路近くの方がベターです。
家の庭を宅配便や郵便物のたびにが通ってはなんだか落ち着かないですよね。
3.郵便のバイクが乗り上げることがないので、庭やアプローチが汚れない。
タイヤ跡が気にならず、きれいに保てます。
×デメリット
1.家の中から郵便物を取りにいくまでの距離が長い。
雨が降っている日やすごく寒い日なんかは道路近くのポストまで郵便物を取りに行くのを大変に感じてしまう人も多いのではないでしょうか。
(ただ最近は新聞を取る家庭も減っており、以前と比べてそこまで大きなデメリットを感じることは少なくなっています)
2.帰宅時もポストから玄関までの距離が長い。
家に帰ってきた時に郵便ポストをのぞくという方にとっては道路付近の郵便ポストは使いづらいことも。
たとえば、郵便ポストに郵便物があれば取り出して家に持っていきますが、雨の日や荷物が多い日などは荷物と傘、郵便物で手が一杯になり、家の鍵を開けるのが大変なんてケースも出てきます。
そうなると郵便物が雨に濡れてしまったり、鍵を取り出すのに郵便物が地面に落ちたりと大変です。
そうならないように玄関の鍵を電子キーにしたり、玄関ポーチにちょっと物が置ける場所を作ってあげるとかない使い勝手がよくなるので、設計の段階で配慮しておくことをおすすめします。
②家の郵便ポストを玄関の近くに設置する
先ほどは道路の側に郵便ポストを設置しましたが、今度はもっと家の近く、玄関ポーチの側に郵便ポストを配置したときの図です。
◎メリット
1.家から郵便物を取りやすいこと
ポストと玄関の位置が近いので、玄関を開けてすぐに郵便物が取ることができます。
特に、玄関の庇の下にポストを設置すると雨に濡れずに郵便物が取れるのでとても便利になります。
2.車を止めやすい
道路の近くにポストがある場合、車の出入りの邪魔になる場合もあります。
そのため、敷地が狭い時なんかは玄関の近くに郵便ポストを設置すると敷地を有効活用しやすくなります。
3.一度荷物を置いてからポストに郵便物を取りに行ける
家に帰ってきた時も、郵便ポストから玄関までが近いので、郵便物をたくさん持ちながら移動する距離も短く済むのもメリットです。
このように玄関のすぐ近くに郵便ポストというのは、かなり使い勝手の良い郵便ポストとなるんですね。
×デメリット
郵便ポストが玄関の側にあるので、配達する人が敷地の中に入って玄関の側まで来る。
ここにストレスを感じるのかどうか。
これが玄関近くにポストを配置するときのポイントとなってきます。
また、表札やインターホンも同じく、設置する位置が玄関近くだと来訪者が玄関の側まで入ってくるというデメリットもあります。
この辺りが気になる場合は、表札とインターホンは道路の側に設置するというのも一つの方法です。
③郵便ポストを玄関に埋め込む
家の郵便ポストは庭やアプローチに設置するだけでなく、家の壁に埋込むこともできます。
◎メリット
雨に濡れず、また外気に直接ふれることなく郵便物を取ることができるようになる。
冬場の寒い日や雨が降っている日なんかは特に重宝できそうですね。
また、郵便物を取るのに外に出ないので、パジャマ姿でも全く問題ありません。
×デメリット
家の断熱、気密性能が落ちてしまう。
家の一部に穴を開けることと同じなので、家の断熱、気密性能はかなり落ちてしまいます。
どれだけ断熱性能を考えた家を作ったとしても、一気に性能が下がってしまいます。
そのため郵便ポストを玄関に埋め込むと使い勝手は良くなりますが、反対に家の性能面を犠牲にしてしまうため、これからより家の省エネ性能が求められる時代になることを考えると、ちょっと採用しづらいポストと言えます。
アパートなんかでも玄関とポストが一体になった物をよく目にしますが、玄関付近が寒く感じるのも外気が家の中に入ってきているのが原因です。
以上、ポストを設置する3パターンをご紹介しました。
郵便ポストの設置場所によって家の使い勝手もかなり変わってきます。
ポストの位置で駐車教や玄関ポーチのつくり方も変わってくるので、家の間取り決めの最初の段階でポストを何処に配置するかはあらかじめ決めておきたいポイントですね。
外構の参考にしていただければ嬉しいです。