新築施工中のS様邸。先日、外壁のデラクリートセメントボードが貼れました。
今日は、このデラクリートセメントボードについてのお話。。。
セメントボードは可とう性(柔軟性があり折り曲げてもポキンと折れない性質)に優れた
組成構造になっています。
地震や台風などの外部応力による面内せん断力や歪みを
セメントボード内にマイクロクラック(ひび割れ)を発生させることで緩和させます。
このため、仕上げ塗装面のクラックの発生を、可能なかぎり抑制することができます。
マイクロクラックは下地のベースコート面まで発生するので、塗り壁仕上げにするときに
一番の心配はクラックです。
家が出来上がるまでには、たくさんの材料が使われています。
その材料を決めるのは一つ一つが大きな決断。
外壁下地材は重要な材料です。
外壁の仕上げ、塗り壁がきれい・・と採用しても、その下地材である材料が悪ければ
クラック、反りなどが発生して、長い年月の厳しい環境に耐えることができません。
では、安心の外壁材とは・・・
下地材を何にするかはとても迷います。
一般的には3尺×10尺のサイディングを使いますが、年数と共にクラックの
発生を見かけます。
あれこれと材料の検討をしたところ、この「デラクリートセメントボード」が
クラックの危険性が低いのではないかと思い、採用しています。
セメントにガラス繊維がサンドイッチされた状態になっています
《デラクリート》
1980年代初めに世界最大の石膏ボードメーカー、USG社(米国)により開発された、
無機軽量骨材入りポルトランドセメントモルタルを芯材に、両面にガラス繊維ネットを
埋め込んで補強したセメント系ボードを基材とした外・内壁材システム。
日本では、1990年に国土交通省(旧建設省)が新素材、新材料の研究を推進するために
設置した「総合技術開発プロジェクト」において、物性、防火性、耐 水性、耐久性、
施工性などあらゆる角度から研究を行った結果、《デラクリート》は各種性能に優れた、
日本の気候風土や住環境に最適な新材料であるとの結論を得ました。
また、2000年に施行された「品確法」の住宅性能表示項目(関連項目)の
耐火・省エネルギー対策・劣化対策における最高等級の取得にも対応できます。