お客様の声 Voice

親世帯と娘世帯同居の“サザエさんスタイル”は
持ちつ持たれつ気兼ねなし。明るい「ステイ・ホーム」

インタビュー

徳島市T様邸

施工 2019年10月
構造 鉄骨コンクリート造

T様のご紹介

ご両親+娘さんご家族(ご主人、奥様、中学2年生のお嬢様)の5人家族。
ご両親が自宅でのご商売を閉じたのを機に、近くのマンションに住む娘さん家族が
同居を決意。
娘さんが“リーダー”となって入念な計画を練り、築30年の自宅兼事務所&倉庫だった実家を
全面リフォームされました。

今回のリフォームに至るまでの経緯をお聞かせください。

 

リフォーム前のTさま邸。1階部分は主に事務所と工場として使われていました。

Tさま:ここは私の実家で、両親が約60年間タイヤ販売業を営んでいました。
私が結婚したとき同居の話も出たのですが、商売もしていたし、主人は夜勤もあり早朝から音がするとゆっくり休めませんから、別にマンションを借りることにしたんです。両親は「いずれ商売をやめたら2世帯にしてもんてきいよ」って言ってくれていました。

2018年いっぱいで父が事業をたたむことになり、「じゃぁ一緒に住もうか」という話になって二世帯同居のリフォーム計画が始まりました。11月に設計の打ち合わせを始めて、翌2019年4月に着工しました。

当時のことを思い出しながら、お話してくださるT様。

リフォーム前の図面を見ながら「そうだった!そうだった!」と懐かしんでおられました。

施工会社はどのように決められたのでしょうか?

Tさま:いずれは実家をリフォームしようと決めていたので、結婚当初から十数年かけてメーカーを決めずに何十件もの新築完成披露見学会に足を運んで、二世帯の間取りを徹底的に研究しました。
いろんな例を見るうちに主人とも意見がまとまってきたのが「木の家」というコンセプト。
凝った間取り設計は面倒くさいから「普通の家」にしよう、とも決めていました。
最終的には某メーカー2社に絞りこんで、最終2~3年はそこの完成披露見学会ばかり行っていましたね。
両親の本音は、今の家を建ててもらった工務店に頼みたかったみたいでしたが・・・。

エムズ:候補になかった当社に最終的に決めていただいた理由は何だったのでしょうか?

Tさま:実はずっと前から、私はエムズさんの折り込み広告(エムズ新聞)が気になっていました。特に「呼吸する家」の「カビ実験」のインパクトがすごくて(笑)。

 

2020年6月号エムズ新聞より抜粋

エムズ:ほかのお客様からもよく言われます(笑)

Tさま:エムズの家が「体にいい」というのを知って、アレルギー体質の娘にいいのではと心ひかれました。そこで主人に「エムズの完成披露を見てから決めたい」と言って、2018年夏に見学会に行きました。

実際に家を見せてもらったときに「あーやっぱりええわ~」と(笑)。主人は家に入ったとたん「木の匂いがする」と言い、娘も「空気がきれい。ここがいい!」と。
後日、両親を再度連れて行き、木の家の良さや漆喰の壁などの説明を受けて「ここだったら
いいんじゃないか」と納得してもらいました。予算はかなりオーバーしましたけど(笑)

 

徳島新聞に折り込んでいるエムズ新聞。お客様のお役に立てれば、との願いを込めて毎月発行しています。

それまでのお住まいのご不満や、リフォーム後の各世帯の生活スタイルの違いをどのように設計に反映されましたか?

Tさま:実家は昭和63年に新築した鉄骨造ですが、床はペコペコしてシロアリの被害もありました。齋藤社長が「鉄骨は地震にも強いので残してリフォームしましょう」と言ってくださったので、全面建て替えにはならずにすみました。

エムズ:すでに鉄骨があったので、杭打ちなども必要なく強度を保つことができました。工場と事務所のあった1階部分をご両親のお住まいに、2階を娘さんご家族のエリアにとご提案しました。

 

解体工事中の様子。Tさま邸を支えていた頑丈な鉄骨の骨組が現れました。

Tさま:二世帯とはいえ、基本的に食事は朝を除いて両親のところで家族みんなで食べるのが我が家のスタイルなんです。なので2階のキッチンはあくまで簡易なものにしました。また、夜勤明けに帰宅する主人が両親に気兼ねしないよう、2階に上がる動線をスムーズにし、両親の寝室をなるべく奥にしてもらいました。

 

リフォーム前のキッチン

リフォーム後のキッチン
隣の和室との壁をとりはらい、大空間のリビング・ダイニングになりました。 南向きのキッチンは一日中ぽかぽかと温かい。 家族全員で囲む食卓はもっと温かい。

「当初の設計では廊下だったところに2畳程度の父の書斎スペースを作ってもらいました。机や引出も全て造作。家族の気配を感じながらこもれるので、趣味のプラモデルに打ち込むのにも最適です。」(T様)

新しいお住まいに暮らしてちょうど1年。「生活がこう変わった!」ということを教えてください。

Tさま:まず今つくづく思うのは、とてもいいタイミングで家ができたな、ということですね。(2019年末に)引っ越して翌年からはもう世の中は(コロナ感染の影響で)動きがとれなくなりました。新しい家で「ステイ・ホーム」できたことは本当にラッキーでした。

時間的にもずいぶん余裕が生まれました。マンション暮らしの時は、勤めから帰ってから洗濯のとりこみや食事の支度、買い物などをひとりでやっていましたが、今は母がある程度やってくれるので助かっています。娘も学校から帰ったら両親とすごせますし、主人の帰宅時間までにみんなが風呂などをすませ、夕食はみんなで一緒に食べるというリズムが整ってきました。

エムズ:お嬢さんのご感想はいかがですか?

Tさま:マンションでは自分の部屋がなかったので、今は「友達が呼べるようになった」と喜んでいます。それに引っ越し後は花粉によるアレルギーもあまり出なかったですね。以前は結露やカビに悩まされ、よく風邪を引いていましたが、のどが痛いとも言わなくなりました。娘の部屋の壁を珪藻土にしたのが良かったんだと思います。花粉症なのでシーツは部屋干しですが、カラカラに乾くんです!マンションのときにはなかなか乾かなかったし臭いも気になりましたが、それも全くありません。

 

お嬢様のお部屋。壁には珪藻土を塗っています。珪藻土には室内の余分な湿気を吸着し、逆に室内が乾燥したときは湿気を放出して、部屋の中の湿度を安定させる効果があります。

エムズ:骨組みの鉄骨以外は自然素材を使用していて家全体が呼吸をしてくれるので、お風呂のドアも開けっぱなしにしておくと湿度調整になりますよ。うちは3年間浴室乾燥を使ったことがないですがいつもカラッとしています。

Tさま:うちにはウサギとハムスターがいるんですが、親戚や友だちからは「ペットの匂いがしないね」とも言われます。ペットのいるリビングは締め切っているのに匂わないというのは、家が呼吸しているからなんですね。

エムズ:「呼吸する家」を機能させるために今回一番気をつかった点は「断熱性」です。木造でセルロースを使う断熱工事には慣れていましたが、鉄骨組みのケースは初めてでした。せっかく床や壁を断熱しても熱を伝えやすい鉄を断熱しないとそこから熱が奪われてしまいますから、鉄骨も丁寧に断熱材を巻いていきました。

 

鉄骨と鉄骨の間を隙間なく埋めていく作業に一番苦心しました。これで断熱性能が保たれます。

 

夏の暑さや冬の寒さはいかがでしたか?

Tさま:2階は陽が直接入るのでずいぶん温かいですが、1階は隣家が近いぶん少し温度が低いですね。エアコンは、1階リビングに8畳用を1台、2階リビングに6畳用を設置しましたが、それでまったく問題ありません。夏場は温度を下げなくても快適に感じました。

エムズ「呼吸する家」は湿度をうまく調整してくれるので、湿度が低い分涼しく感じるんです。ですから電気代もずいぶんお安くなると思います。

Tさま:新しい家は「オール電化」で、親世帯を入れても月に2万~3万円ほど。以前は電気代だけでも月2万円はかかっていました。そこにキッチンとお風呂のガス代がプラスされますから、光熱費は約半分以下になったようなものですね!

1階のリビング・ダイニングから襖を開けると、ご両親の寛ぎのスペースである畳コーナーへと続きます。掘りごたつはお母様のご希望です。

開放的な2階のLDK。

奥様の好きなグレーブルー色の扉は建具屋さんによる造作。サンプルを取り寄せて色を出すのに苦心しました。

その甲斐あって、お部屋にしっくり馴染む素敵な扉になりました。

収納もできる畳コーナーは、奥様のリクエスト。

無垢のダイニングテーブルもエムズで製作させていただきました。

こうすればよかった、と思われたことはありますか?

Tさま:間取りやおおまかな点については満足しています。実際に住んでみて「照明スイッチの移置をこっちにすればよかった」という箇所はありました。それから、玄関灯をデザイン重視で選んだら、それが人感センサーでのみ点灯するタイプだったのが失敗でした。人が通らないと普段は真っ暗。ちゃんと機能を確認しておくべきでした。

工事中印象的だったことを教えてください。

Tさま:仮住まいの経費を抑えたかったので、両親は住みながらの工事を選択したのですが、おかげで毎日進捗を見られたことが楽しかったようです。父は自分も職人だったから「とにかく職人さんの仕事が丁寧で見ているのが楽しかった」と感激していました。3人の大工さんは皆さん本当にいい人で、いつ見に行っても嫌な顔せずに「どうぞ」と見せてくださいました。工事が進むにつれてだんだん仲良くなっていたので、終わった時は寂しかったです(笑)

エムズ:ご両親には部屋をあちこち移動していただきながらの工事でしたので、生活にご不便をおかけしてしまうことが心苦しく気を遣いましたが、なんとかうまくいきました。

 

玄関にはちょっと腰かけるベンチを作りました。ご近所さんが来たときにはここに座っておしゃべりすることもあるそうです。

<思い出を残すこだわりの工夫>

2階の和室の間にあった欄間を・・・

衝立に仕立て直しました。欄間を残したいというお母様の想いがこのような形で戻ってきて、ご家族も大喜び。

工場の天井に設置してあったホイストレールも

お父様の現役時代の思い出として、また遊び心として再設置しました。

■ ご両親は新しいお住まいでどのように過ごされていますか?

Tさま:父は最近では朝3時半には起きて近所をウォーキングしたり、リビングで大好きな西部劇を観たり、メダカや金魚の世話をしたりしています。母は敷地内に造ってもらった畑で花や野菜を育てるのに夢中です。ふたりともゆったりとした生活スタイルになりました。

エムズ:娘さんご家族と一緒に過ごせてご両親はお幸せですね。世帯人数が減ってのリフォームが多いなかで、家族が増えていく家というのは建てさせてもらう側にとってもうれしいものです。

Tさま:娘が将来ここで住んでくれるようになればいいですね。

 

3世代がいつまでも仲良く楽しく健康に暮らせますように。