課題を後の世代に残さないために
“肩の荷下ろし”ダウンサイジング・リフォームを実現
吉野川市H様邸
施工 | 2022年9月 |
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構造 | 木造2階建 |
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H様のご紹介
団体職員のご主人、専門職としてお勤めの奥様と次男の3人で現在、ご主人の実家にお住まい。半2世帯同居をしていたお母様が3年前に他界されたことを節目に、退職後の生活スタイルを考え、より快適な住まいを実現しようとリフォームを決断されました。
両親との同居→子供の独立→両親の他界
移り行く家族形態に伴う、リフォームの歴史。
ご主人:私たちは結婚後しばらくして実家に戻り、母屋の西側に建物を増築して親世帯とはキッチンを分けた形での二世帯同居をしていました。1994年から仕事の関係で、当時小学生と幼稚園児だった息子と家族4人で(カナダの)ケベックで2年間をすごし、1996年から再び実家に戻りました。その年に父が亡くなってからは、母との5人暮らしが続きました。
奥様:14年前に、「家をリフォームしたい」と言っていた義母が脳梗塞で急遽入院し、そのとき退院後に生活しやすいようにとお風呂とキッチンと寝室をリフォームしました。その義母も3年前に他界して、現在は私たち夫婦と次男の3人暮らしです。
リフォームを決断したいきさつや理由をお聞かせください。
ご主人:一番の理由は、庭の管理が限界になったことです。元は農家だったので前庭が広く、芝の手入れや草抜きが大変でした。大木も数本あり、屋根に上っての樋掃除や枝の伐採作業も命がけでした。そのうえ家は槙囲いなので、剪定作業にも悩まされていました。自分たちの年齢やこれから先のことを考えるとどうにかしないといけないと思っていましたが、母からはずっと「木は切るな」と言われて何もできずにいました。その母も亡くなり、リフォームに踏み切りました。
もうひとつは、家の耐震です。築50年以上が経ち耐震性能は最低レベルで、地震災害の不安が常にありました。私自身、長男として家や家族を守っていく責任もあり、後に課題を残さないためにも現役の今やらねばと思いました。
家づくりの経緯やエムズを選んだきっかけを教えてください。
奥様:まず手初めに、某ハウスメーカーさんの展示場に行ってお話を聞き、資料をもらって何をどう検討すべきかなどをいろいろ勉強することから始めました。
ご主人:新築かリフォームのどちらがいいのかを僕なりに判断したかったのですが、そのメーカーはあまりリフォームに積極的ではないとの印象を受けました。その後連絡もこなかったので、そのままになりました。
奥様:そんなとき、職場の同僚にリフォームを考えていることを話したら「エムズさんは誠実でいいらしいよ」と勧めてくれたんです。とてもはっきりと意見を言ってくれる、人を見る目のある人の言葉だったので、話を聞いてみようかなと思って。
ご主人:私がまずメールで相談の問い合わせをしたところ、齋藤社長が実際に我が家を見に来られました。林の中のような家をご覧になって、さぞびっくりされたと思います(笑)。
奥様:社長は親身になってじっくり話を聞いてくださいました。結局他社は検討せず、2021年の秋ごろにリフォームの最終決断をしました。エムズさんから県や国からの補助金制度(※)があることをお聞きしたので、申し込みをお任せして2022年5月にすべての許可が下りたあと無事に着工しました。
(※利用した補助金制度)
1.こどもみらい住宅支援事業(国の補助金制度): 子育て支援及び2050年カーボンニュートラルの実現の観点から、子育て世帯や若者夫婦世帯による高い省エネ性能を有する新築住宅の取得や住宅の省エネ改修などに対して補助することにより、子育て世帯や若者夫婦世帯の住宅取得に伴う負担軽減を図るとともに、省エネ性能を有する住宅ストックの形成を図る事業。補助額は、リフォームの場合実施する補助対象工事及び発注者の属性などに応じて5万円から60万円。
2.「耐震改修支援事業」 (吉野川市木造住宅耐震化推進事業)
木造住宅の耐震化工事に対する補助。補助額は、最大120万円かつ補助対象工事費の2/3。(補助対象工事180万円以上で、最大の120万円が補助される。)
https://www.city.yoshinogawa.lg.jp/docs/2021041500043/
3.「住まいのスマート化支援事業」(吉野川市木造住宅耐震化推進事業)
耐震工事と併せて最先端の設備を導入に対する補助。補助金は最大30万円かつ補助対象工事費の2/3。(補助対象工事45万円以上で、最大の30万円が補助される。)
https://www.city.yoshinogawa.lg.jp/docs/2021041500043/
今回の工事でのこだわりや希望された点は何でしたか?
ご主人:当初はいっそのこと全部つぶして平屋を建てようかとも悩みました。でも予算面などもろもろの理由から、齋藤社長のご提案どおり2階建てのまま減築するリフォームプランに落ち着きました。
奥様:14数年前に母のためにリフォームした部分は、今回そのまま残していただくようお願いしました。
ご主人:主な要望としては、リビングの和室(6畳)とキッチンの間の無駄な廊下をなくしてひとつながりの大きなダイニングキッチンにしてしたいということと、来客が直接リビングや奥の座敷に行けるように、玄関と広縁を直接つなげてほしいという点でした。思い付きでいろいろ無理ばかり言いましたが、エムズさんが見事に対応してくださいました。
エムズ:ご主人はご自分で描いた図面を何度もメールで送ってくださって「これはできますか?」「こうしたらどうでしょうか?」とお問合せくださいました。図を書いて示してくださるので、とてもわかりやすかったです。
奥様:主人は細かいんですよ。インターネットの配線にもずいぶん悩んでいました。玄関の表札や郵便受けも自分でこだわって探してきて、取り付けをお願いしていました。私は予算オーバーしないよう、主人のこだわりをずいぶん却下しましたけど(笑)
エムズ:庭木の伐採や植栽にも苦心しました。家のすぐ裏(北)側にある線路とは、20メートル以上も槙の植栽で仕切られていましたが、根から伐採してアルミ製のフェンスに変更し、砂利を敷いて仕上げました。線路脇での作業だったので、専門の警備員を配備するなど苦労もありましたが、きれいに仕上がり安心しました。
リフォームにあたって苦労された点は何でしたか?
ご主人:我が家は旧家の本家ですので、とにかく物が多かったんですよ。 まずは要らないものの始末から始めなければなりませんでした。冷蔵庫は7台、テレビも数台、農耕器具、法事用のお膳、食器類のほかにも五右衛門風呂まで出てきましたから(笑)。その処理に大変な時間と労力を費やしましたが、これができるのは今しかなかったと思っています。
奥様:今回は、住み替えをせずに住みながらリフォームさせてほしいとお願いしたんです。リフォームする部分をシートで仕切って、私たちは必要最低限のスペースでいつも通り生活をさせてもらい助かりました。エムズさんはいろいろご不便だったと思いますが、嫌な顔ひとつせずいつも丁寧にお仕事をしてくださいました。家に帰るたびに少しずつきれいに仕上がっていくのを見るのも楽しみでしたね。
工事中印象的だった人やハプニングなどはありますか?
奥様:印象的だったのは棟梁ですね。昔ながらの、寡黙で頼りがいのある方で、人間性の素晴らしい棟梁でした。今回のリフォームとは関係のないところも気づいてさっと直してくださったりして。また、齋藤社長も聞いていた通りの誠実な方で、こちらが言ったことにきっちりと対処してくれました。
ご主人:本当に仕事が丁寧でしたね。熱心で、真摯に対応していただきました。
奥様:予想外だったのは、工事が始まったタイミングで次男が両腕を骨折して腕が全く使えなくなったことでした(笑)。今ではいい思い出です。
リフォーム前と比べて、現在の暮らしや住み心地はいかがですか?
ご主人:管理が楽になった!もうこれにつきますね。
奥様:家に対する愛着心が沸きました。以前はただの作業でしかなかった草抜きが、今では「家をきれいにしよう」と思ってやれるし、楽しみながら庭仕事をできるようになりました。また、実際に住み始めて「とにかくすべてが気持ちがいい!」と実感しました。まず、暖かさが全然違います。以前の家は隙間風ですごく寒かったんですが、今年の冬はエアコンひとつで暖く、減築したので一概には比べられませんが電気代は3分の1ほどになりました。
ご主人:「健康にいい自然素材の家」というエムズさんの家の特徴は、実はあとから知ったんですよ。社長が熱心に勧めてくださるので素材は全てお任せしていましたが、いざ住んでみると全然違いますね!
奥様:前の家は匂いがこもっていたけど、珪藻土や和紙の壁紙のおかげで空気がいい。玄関に入った瞬間から全く違います。昔のまま残した床はべたべたしますが、無垢の床はサラサラして裸足でも気持ちいいんです。
ご主人:26年前、カナダ在住時代に買って持ち帰ったクリスマスグッズや思い出の絵画などを存分に楽しめるようになったのもうれしいですね。向こうでの生活がある意味、家族のライフステージのマインドを変えてしまっていましたから。ああいう暮らしがいいな、というのをまた孫にも見せてやれる楽しみが増えました。
奥様:これまでの古い家には興味を示さなかった息子たちも、居心地の良さに気づいてまんざらでもないと思っているみたいです(笑)。
ご主人:とりあえず長年の課題がクリアしたことでほっと肩の荷が下り、心に余裕が生まれました。退職後は夫婦でゆっくり海外旅行にでも行ってみたいですね。