2020年の東京オリンピックのメイン会場となる新国立競技場。
隈研吾氏の設計による木の素材が目立つ大規模な構造物です。
デザイン案を見ても木のもつ素材感ゆえか大きな構造物にもかかわらず
威圧感は感じられず、やさしさ、都会のオアシスのようにも見えます。
隈研吾氏の言葉の中に・・
「木を使うことで予算が増えてしまったら、どうしようもありません。
今回の設計では、外壁に杉、屋根を支える構造に唐松を使っています。
どちらも国産で、手に入りやすく、ゆえに価格も安い。海外の木材を
使うと、輸送時に大量の二酸化炭素が発生しますが、国産材ならそう
した問題も起こりません。木材の加工技術も町の小さな工場で普通に
使われているもので、特別な設備投資はいりません。
そのような『地味で小さな技術』の集積が、8万人収容のスタジアムになる。
そんな壮大な挑戦に心惹かれています」
なぜ未来の材料として木に注目が集まっているのか。
3つの理由があるようです。
1.二酸化炭素排出量削減
2.資源の豊かさ
3.材料自体が持つ魅力
他にも軽くて強い点が魅力、そして扱いやすさ。
今、木材は収穫期をむかえています。
戦後、国策として植林された木が日本の山にはたくさんあります。
でも国産材の利用は十分に進まず木材自給率は36.1%。
海外の安い木材や木材製品に市場を奪われているとのこと。
木の家づくりが増えることが日本の山を守り、緑豊かな持続可能な
国土をつくりことにもつながります。