自然素材の「呼吸する家」では室内の木質感を大切にしています。
それと共に使われる材料が本物であるということ。
階段の手すりにもこだわりました。
この階段ではたくさんの木を組み合わせて森の木立を表現しています。
このような木組みは大変施工が難しく木の扱いに慣れた大工さんでなければできません。
たくさんの格子、杉格子が並んでいますが表面からは釘・ビスなどは見えません。
どのように留めているのか不思議ですがしっかりと固定されています。
階段の手すりのような安全性も必要とされるところは美しさだけでなく強さも
大切です。強さを意識し過ぎればゴツゴツとしたやぼったいものになります。
強くて機能的であり、美しさもありと難しいおさまりですが細部を検討しながら取り
組みます。
まわりの漆喰壁に杉の格子が調和しています。
階段を囲む手すりが強すぎず、主張しすぎず、しなやかで、優しさしく家族の
安全を守ってくれるもの。
階段も床フローリングも手すりもすべて無垢材です。
木は年数と共にその表情、色合いは変わり自然と深みをおびてきます。
これを“経年美”と言います。
ご家族の成長と共に味い深いものになっていきます。
家は完成した時が最高ではなく、住まいながら家族の成長とともにより良くなり
、住まうほどに愛着がわくような家づくりであるべきだと思います。