塀などで時々見かける白い汚れ。
そのままにしておけば次第に大きく広がってきます。
それとモコモコと厚さも加わりますます見苦しくなっていきます。
この汚れの原因はタイルの内側、セメントに含まれる石灰分が雨水に反応して
溶け出してきたものです。
鍾乳洞で垂れ下がっている”アレ”です。
鍾乳洞では石灰石に含まれるアルカリ成分が岩にしみ込んだ雨水により
化学反応して溶け出してきたものです。長い年月をかけて白いツララは
長く大きくなっていきます。
その石灰分です。
セメントは石灰石でつくられているのでこうした現象がおきます。
塀、外壁など、ひび割れがあればそこから雨水が侵入してセメントに
含まれる石灰分と反応して白い石灰分が溶け出てきます。
このことを専門用語で白化現象といいます。
「そういえば・・」と思うことも多いのではないでしょうか。
そのままにしておけば汚れはますますひどくなり、大きくなります。
落とそうとしてもある程度の大きさになれば硬くて剥がすのは大変。
また、化学洗剤でもこの白い汚れを落とすことはできません。
でも、汚れを落とす簡単な方法があります。
塩酸を使います。
石灰石は強アルカリ性なのでその反対の強酸性を使います。
塩酸はそのまま使えば強すぎるので水で薄めます。
劇薬なので取り扱いには厳重に注意が必要です。
手、身体などにかかれば大変です。
希釈した塩酸水を白化した部分に塗ると次第に石灰分が溶けてきます。
みるみるうちにきれいになります。
白化が取れた後は水で流します。
きれいになりました。