こんにちは、スタッフの吉田です。
「自由設計の家」
なんてよく聞きますが、どんな家を思い浮かべますか?
間取りを自由に決められる家。
好きな床材や壁紙を選べる家。
収納を増やしたり、窓の位置を変えたりできる家。
もちろん、それも自由設計のひとつだと思います。
でも、私たちが考える「オーダーメイドの家づくり」は、もう少し細かなところまで踏み込んだものです。
間取りだけではなく、家をつくる一つひとつの寸法まで自由であることが大切だと考えています。

「パズル」だけではない自由設計
住宅には、設計をしやすくするための基準寸法があります。
たとえば910mmをひとつの単位として、柱や壁を配置していく「グリッド」。
合理的で、とても便利な仕組みです。

けれど、その寸法に人の暮らしを当てはめようとすると、
「あと5cmあれば、ここを通りやすいのに」
「収納は、もう少し浅いほうが使いやすい」
「この壁が少しだけずれれば、ダイニングがきれいに納まる」
そんなことが出てきます。
私たちは、そこで「規格だから仕方がない」とは考えません。
グリッドそのものを変えることもありますし、数センチ、時には数ミリ単位で寸法を調整することもあります。
家具の配置、歩く場所、視線の抜け方、窓から見える景色。
図面の上ではほんのわずかな違いでも、毎日そこで暮らす人にとっては、その小さな差が心地よさにつながることがあります。
1mmの違いが美しさを左右する。
私たちの家では、建具や家具も造作します。
既製品の中から「この場所に一番近いサイズ」を探すのではなく、その場所に合うものをつくる。
だから、高さも幅も自由です。
壁との隙間をどう見せるか?
枠をどれくらい細く見せるか?
そんなところまで設計します。
たとえば、障子。
一見すると同じように見える障子でも、桟の太さや間隔が少し変わるだけで、ずいぶん印象が違います。
「ここの桟は7mmがいいか、8mmがいいか。」
たった1mm。
そんなことを図面を見ながら真剣に考えることがあります。
「そこまで変わるの?」と思われるかもしれません。
でも、そういう小さな寸法の積み重ねが、最終的な空間の佇まいをつくっていると思うのです。

暮らしから寸法を決める。
オーダーメイドできるのは、間取りや建具だけではありません。
たとえば窓なら、単に「ここに明るさが欲しいから窓をつける」のではなく、
椅子に座ったときに何が見えるのか。外からの視線はどこまで入るのか。
そんなことを考えながら、大きさや高さを決めます。

造作収納なら、「たくさん入ること」が正解とも限りません。
暮らし方が違えば、ちょうどいい収納も違います。
キッチンカウンターの高さ、棚板の奥行き、コンセントの位置、ニッチの幅、ベンチの高さ。
一つひとつに「なぜこの寸法なのか」という理由を持たせていきます。

オーダーメイドが当たり前。
「オーダーメイド住宅」と言うと、少し特別で贅沢なものに聞こえるかもしれません。
でも私たちにとっては、本来、家づくりはオーダーメイドであるべきものだと思っています。
家族の人数も違えば、生活する時間も違う。
料理が好きな人もいれば、庭で過ごすことが好きな人もいる。
同じ暮らしをしている家族は、ひとつとしてありません。
「住む人の暮らしに、家が合わせる。」
だから私たちは、一邸一邸、ゼロから考えます。
大きな間取りから、障子の桟の1mmまで。
そんな小さな積み重ねの先に、そのご家族にとっての「なんだか心地いい家」が生まれるのだと思っています。




