こんにちは、スタッフの吉田です。
住宅を設計していると、「どうすれば毎日が気持ちよく過ごせる家になるのか」という問いに、何度も向き合います。
そんな中で、私の住まいの考え方を大きく変えてくれたのが、建築家・伊礼智さんの思想でした。
図面の引き方ひとつ、窓の位置ひとつにまで“理由”があることを知り、設計の世界が一気に広がりました。
今回は、その伊礼さんの建築思想と、私たちの工務店の家づくりが、どんな部分で重なり合っているのかを、ご紹介したいと思います。

●伊礼イズムとは「小さく、豊かに、心地よく」
①「小さな家で豊かに暮らす」思想
伊礼さんの家は、決して大きくありません。 むしろ“必要以上に広げない”ことで、落ち着きと心地よさを生み出しています。
・廊下を減らして居場所を増やす
・天井をむやみに高くしない
・余白をつくりすぎず、ちょうどいい寸法に整える
「大きさ」ではなく「質」で暮らしを豊かにするという考え方です。
これは私たちの工務店の設計にも通じる部分で、 “広さよりも、使いやすさと落ち着き”を大切にしている点は、とても共感しています。
②「外部とのつながり」を大切にする
伊礼さんの家は、外の風景や庭とのつながりがとても自然です。
・窓の高さや位置を丁寧に決める
・庭の緑を室内に取り込む
・風や光が気持ちよく通るようにする
家の中だけで完結させず、外の環境まで含めて“住まい”と考えるのが特徴です。
私たちの工務店でも、敷地の読み取りや窓の取り方にはこだわっていて、 「この窓から何が見えるか」「どんな風が抜けるか」を大切にしています。

③「理由のある寸法」へのこだわり
伊礼さんの図面を見ると、どの寸法にも“理由”があります。
・手を伸ばしたときの距離感
・座ったときの視線の高さ
・家事動線のリズム
こうした“人の身体感覚”に寄り添った寸法が、暮らしの心地よさにつながっています。
ただ図面を描くのではなく、 「この寸法はなぜ必要なのか」 を常に考えながら設計しています。
④「素材の力を信じる」家づくり
木、紙、土、左官など、自然素材が持つ“やわらかさ”や“経年変化”を大切にするのも伊礼さんの特徴。
・木の香りや手触り
・光の反射のやわらかさ
・時間とともに味わいが増す素材
こうした素材の魅力を引き出すことで、長く愛される家が生まれます。
このように伊礼イズムを読み解いていくと、 “心地よさには必ず理由がある” ということに気づかされます。
どの寸法にも、どの窓にも、どの素材にも、きちんとした根拠があります。
その積み重ねが、あの静かで落ち着いた住まいをつくっているのだと感じました。

●エムズにとっての伊礼イズム
伊礼さんの家づくりは特別なように見えて、実はとてもシンプルです。
「丁寧に設計すること」 その一点に尽きるのだと思います。
・小さな工夫の積み重ねを大切にする
・住む人の身体感覚に寄り添う
・外部環境を読み取って設計する
・自然の素材の魅力を丁寧に引き出す
これらは、私たちが普段から大切にしていることでもあります。
来週、伊礼さんのセミナーに参加してまいります。
伊礼さんの思想をさらに深く学び、 これからの設計にもっと生かしていきたいと思っています。



