こんにちは、スタッフの吉田です。
今回の設計ブログでは「収納計画で失敗しやすいところ」を取り上げたいと思います。
実体験も含め、これやっちゃうと後々苦労するという失敗パターンをいくつかご紹介いたします。
誰だって生活感をなくしたいから収納はしっかり作りたいと思うけれど、収納量を増やせば増やすほど部屋は大きくなり費用も大きくなっていく物で、どこかで妥協点を見つけていかないといけないのが悩ましいところですよね。
収納は必要な場所に必要な分、適材適所にあることが大切です。この失敗パターンを見ながら、私の家だったらどれだけ必要かな?と収納量を想定していただければと思います。
①収納が二階のみ充実
一階は水廻りやLDKで面積はいっぱいだから二階の収納が充実する。
これ、間取りを作成している身としては本当あるあるの経験なんですけど、いつも生活をするのは一階です。
完璧でなくてもいいですが、なんとか一階に収納を設けてください。
階段下収納も目一杯利用します。スケルトンにするとかっこいいですが収納できないので、下は壁に、手すりで抜け感を出せるといいと思います。
二階は一階に比べるとスペースが余りがちになります。WICがただただ広い、納戸が大きい、あるあるですが、それをあてにして一回の収納を削ってしまうと、いちいち収納することが面倒で、一階がものにあふれてしまうことになります。
一階は玄関、リビング、ダイニング、キッチン、洗面、脱衣、トイレ、すべてに収納があるかをチェックしてください。どこか無駄なスペースがないか、隙あらば収納に!くらいでいいと思います。
ニッチや埋め込み収納も含めて収納量を少しでも確保しましょう。
②小物収納の無いリビングダイニング
リビングダイニングはスッキリ綺麗な空間で過ごしたいですよね。でもリビングは家族が一番集まるところ、一番滞在する部屋であります。それにともない小物がたくさんあります。
文房具、メモ帳、書類、保険証類、薬箱、爪切りや綿棒、ドライバーや電池、子供のプリント・連絡帳、充電器、ゲームおもちゃ、まだまだありそうです。
これらが散らかっているとどうしても散らかって乱雑に見えますし、遠い場所の収納の奥にしまってしまうと使いづらい!なのでリビングから近い位置にあることが重要です。
キッチンの腰壁面に収納を作ったり、一角に収納を設けたり、階段下も有効利用できるといいですよね。
どうしても難しければテレビ台を収納がしっかりあるものにしても良いですね。
とにかくどこかしらに小物を収納できる部分を設けておきましょう。後から棚を置いたり付けたりすると、せっかく統一したインテリアもちぐはぐしたデザインになったり、壁から棚が出てくると圧迫した空間になったりします。
③パントリーのないキッチン
パントリーなんて贅沢だよねと言われることも多いですが、先ほどのリビング収納もかねて作っておくととても便利です。
最近はふるさと納税や非常時に買いだめして置く方も多いので需要は高まっていますが、例えばお米やレトルト、乾物などの食品、トイレットペーパーやキッチンペーパー、洗剤などの買い置き、水筒やホットプレート、なんかも置けるスペースがあるといいですよね。
一畳も取れなくてもいいいです、せめてカップボードの横に幅700mmくらいの造り付けの棚を4段つけるだけでもまったく収納量違うんです。奥行もなくていいです。300mmあればレシピなどの本やニトリなどのボックスも置けます。
もちろん、キッチン自体にも収納はありますし、大き目のカップボードであれば収まる場合もあります。
ただ家族が増えたり、物が増えてきたときに重なり合うように収納することになってしまうと探すのも大変でしまうのもおっくうになりがちです。
今の住まいを振り返り、まだ余裕がありそうか、物が増えても収納が出来そうか想定するとパントリーの必要性があるか判断しやすいですね。
④収納がない洗面脱衣室
これはアパートなどマンションタイプにも多い間取りですね。
洗面脱衣は一番ものが多いところです。
洗面室は収納したいものは沢山あります。
洗面台の収納がありますが、そこですべて入りますか?洗面や浴室で使用する洗剤などのストックも結構スペースをとりますよね。
脱衣関係はタオル、バスタオル、下着、置きたいですよね。パジャマも置いておきたい。
部屋干しもしたいとなれば広さも必要になり難しいと思いますが、どうしても広さが足りない場合は収納だけはしっかり設けることをお勧めします。
⑤収納無しの和室(リビング併設)
小さいお子さんがいらっしゃるご家庭に人気のリビング併設の和室。
小さい間は遊んでいる様子を見てられるように、来客の時に泊められるようにと設ける和室。
この部屋はこどものおもちゃで絶対散らかります。
実体験なので強く言いたいですが(笑)100%散らかります。
おもちゃは二階で!と言っても絶対持って降りてきますし、外から持って帰ってきた謎の作品や本などそのまま置かれます。
明日の準備も二階ではしません。一階です。ランドセルや教科書であふれる日もあります。
なのでこのリビング和室には押入ほどの奥行や幅が無くてもいいので、絶対に収納を設けることをお勧めします。
⑤収納が無い玄関
シューズクロークが取れれば一番いいですが、取れない場合もありますよね。
その場合は靴箱を一面に広げてください。
靴が少ないから大丈夫かと思っていても、何かと物が多いのが玄関です。お子さんがいれば絶対に靴は増えます。
他にも傘やカッパ、長靴、自転車の工具やヘルメット、空気入れや玄関掃除用のほうきちりとり、意外とあるものです。
外に倉庫でもあってそこにしまえるのであれば問題ないですが、一番使いやすいのはやはり玄関ですよね。
シューズクロークも最悪幅1.5ピッチ(1365mm)奥行も同じ1.5ピッチあれば通路と両面に棚が設けられます。最小限でいいのでシューズクロークは設けておいて損はありません。
シューズクロークを設けると玄関がかなり狭くなる、という場合は、収納を壁一面に設けて扉を付けるものもお勧めです。
我が家はこのタイプにしました。玄関、ポーチどちらからもアクセスでき、かつ収納力は抜群なのでおすすめですよ。