連日、34度・35度と猛暑が続きます。
うなぎ上りと言うけれどどこまで昇っていく
のやら・・
この厳しい暑さの中でも屋根の上では職人さ
んたちは懸命に取り組んでくれています。
今、屋根ガルバニウム葺きをしています。
この屋根材は熱くて触れないほどに焼けてい
ます。太陽からの熱遮、屋根、足元からの照
り返し、とても厳しい環境です。
ただただ感謝です。
エムズの”呼吸する家”が真髄とする機械に頼
ることなく室内の環境を良くする仕組みはこ
の建物の外周部の空気の流れによります。
つねに家の周りを新鮮な空気が回ること、
この厳しい暑さは機械でいえば発電機のよ
うな役割があります。
”呼吸する家”の空気の動く原動力は、空気
の取入れ口と屋根のてっぺんにある空気の
出口による高低差、温度差によります。
■地面近くの空気の取入れ口 気温33度
■屋根の空気の出口 気温78度
空気の動く仕組みは、自然の力空気の特性
を利用しています。
空気の入り口は建物の足元地面付近、出口は
屋根のてっぺんにつくります。今は猛暑の夏
足元の33度から屋根のてっぺんは80度近
くなり、その温度差は50度にもなります。
この温度差が大きいほど空気の動きは速く
なります。自然の力、上昇気流が発生して地
面付近から上へ上へと空気が流れていきます。
この空気の流れが外壁が熱せられた熱気、屋
根が熱せられた熱気を屋根のてっぺんに設け
た空気の排出口から逃がしていきます。
この空気の動きが壁、屋根ともに厳しく照り
つけられた熱遮から室内を守ります。
■足元から入った空気は壁を伝います。
この隙間、1.8センチの間を流れます。
■熱気はどんどん壁の空気の通り道を伝って
屋根に向かって進みます。
■軒先。
壁から屋根に向かう分岐点、屋根への入り口
です。ここから屋根を伝って、てっぺんに設
けている空気の出口に向かいます。
■空気の出口。
3センチの穴を屋根の端から端まで開けて
います。
この空気の出口に手をかざすと熱気が出てく
るのが分かります。
湿気もいっぱい含んでいます。
むろん台風などの雨対策は万全です。
<空気の特性>
1.空気は暖めれば軽くなり自然と軽くなった
空気は上へ上へと動きます。温度差が大きい
ほど動きが活発になります。
上昇気流です。
2.湿った空気と乾いた空気とではどちらが重
たいか?
◎正解は湿った空気です。
なので、湿った空気は自然と上に上り家の
周りから湿気を防いでくれます。
3.冬場では地面付近と屋根の上の温度差があ
りません。このときの空気は動きません。
動かない空気は家の周りをすっぽりとベー
ルで包んだような保温材の役割があります。
冬場は室内を寒さから守ってくれます。
※空気の果たす役割は無尽蔵です。
機械に頼らない”呼吸する家”の真髄はこの
空気と共にあります。