家の空気は外より汚い
空気の汚染は外気の問題と考えられがちです。
しかし、室内の空気は様々な汚染物質で外気よりも汚れていることがあります。
発達した建築技術で汚染物質が滞留
従来、一般的な住宅での健康被害は、
燃焼器具(ストーブ等)による高濃度の一酸化炭素中毒が主な原因であり、
汚染物質による健康影響があまり問題視されてきませんでした。
しかし近年、
住宅の気密性が向上したことによって、少量しか発生しない空気汚染物質でも長時間滞留し、
様々な病気の原因や症状を悪化させるリスクとなっています。
実際に、厚労省による調査結果は、
揮発性有機物質(VOC)の中で特に健康被害のあるホルムアルデヒドの室内濃度が、
屋外濃度の7倍であると報告しています。
人間が住みやすい環境はダニも住みやすい
化学物質だけではなく、
ダニ・ハウスダストをはじめとするアレルギー原因物質(アレルゲン)やカビなどの微生物は,
アレルギーや呼吸器疾患のリスクとなります。
住宅の気密性を向上させるのは、
私たちが外の環境(気温・湿度・風量)などの影響を受けづらく快適な空間を作りだすためでした。
しかし、人間が住みやすい環境はダニなどが繁殖しやすい環境でもあります。
室内環境の改善
わが国の大気環境は様々な対策によって改善され、疾患の発生リスクは低くなっています。
しかし、室内の環境に対しては疎かにしがちです。
VOC等の滞留する物質はこまめに換気を行うことが大切です。
空気清浄機を活用してそれらを排除することが可能ですし、
ダニ・ハウスダストは発生を防ぎ、お掃除の仕方を少し工夫するだけで病気のリスクが下がります。
室内の環境を今一度見直してみてはいかがでしょうか。