最近では見かけることも少なくなった屋根の軒、庇。
エムズの家づくりでは屋根の軒の出、窓の上に庇を取り付けるのを大切にしています。
家の外観を長く美しく守る、雨漏りの被害をなくす、家の中の環境を守る、
などのうえで大切なことだと考えています。

最近の家では四角の家、軒ゼロ、庇なしの家が多いですがこうした家では
外壁を守るものは何もなく雨、風、太陽の日差しは無防備な家にダイ
レクトにのしかかってきます。
結果、外壁は汚れ、雨漏りの危険も高まります。
夏、直射日光が家の中に入り室内に熱がこもります。

屋根の軒、窓上の庇は自然の環境から大切な家を守ってくれます。
また、外壁の汚れも随分と違います。
降りの少ない雨の日であれば窓を開けておくことも可能です。
室内の温熱環境にも大きく影響します。
もし、軒、庇がなければ夏の日差しが直接家の中に入ってきます。
結果、暑さを防ぐことができず、エアコン頼りになります。
日傘と同じ役割です。
もし、日傘がなく直接肌に太陽光線が当たればたまりません。
夏の熱遮、雨の日あり、台風の日、雪の日ありと自然の脅威にいつもさらされています。
軒ゼロ、庇なしのツルツルの家でしたらこれと同じことをしています。
人にダメージが大きいように、家にも大きなダメージが常に受けています。
一方、屋根に軒、窓の上に庇があれば直射日光の侵入を防ぐことが
でき室内の環境は良くなります。
”日射遮蔽”といいますが温熱環境を整えるのにはとても大切です。
冬はお日さまの暖かな光をたくさん取り入れます。
窓越しの日差しはポカポカと心地よいものです。
昔の家はほぼ屋根に軒、窓の上には庇があります。
先人の知恵が家づくりの中で生かされてきたものだと思います。
時代の変遷はあっても大切なものは引き継いでいくべきものです。
古きを生かし新しきを取り入れて”いい家づくり”とする。
【屋根の軒、施工途中】

防火対策でケイ酸カルシウム板を張ります。
この上に杉板を張っていきます。


壁はこれから左官屋さんによるジョリパット塗り工事に進みます。
軒天井の杉板と相性よく、きれいな姿が見られそう。



