エムズの木の家「呼吸する家」の駐車場の仕上げはコンクリート洗い出し仕上げ。
一般的には駐車場の土間はコンクリートを流し金鏝で平滑に仕上げます。
エムズではこだわって自然の表情を出すためにコンクリートの中に入っている石
を目立たせて浮かしたような表情に仕上げます。
コンクリートだけれど自然石の表情が味わえます。
外構工事も費用がかさみます。
そんな中で面積が広く外観をも左右する駐車場の仕上げには迷います。
また、コストもかかります。
いろんな材料があります。
石張り、タイル張り、インターロッキング、コンクリート、砕石など他にも建材メーカー
が表情豊かに作っている材料があります。
そんな中でもコストを抑えられるのはコンクリートです。
丈夫で長持ち、お手入れいらず。
コンクリート仕上げにする場合も選択肢があります。
① 表面をツルツルに仕上げる金鏝押さえ。
② ホーキで掃いたように線を描くホーキ目仕上げ。
③ 砂利石が浮いたように見れる洗い出し仕上げ。
①のツルツルに金鏝押さえにすれば無表情で表現に欠けます。
でも、ほとんどがこの仕上げになります。
②のホーキ目仕上げは滑りにくくて雨の日にも安心ですが目の間に
ゴミ、ホコリ、水引が悪いので苔が生えやすいなどの美観にも影響します。
③の洗い出し仕上げは少し手間がかかってコストが高くなります。
それと技術的に誰もができない工法です。
慣れない職人さんであれば十分なきれいさは期待できません。
でも、うまく仕上げをすることができれば自然の砂利石が浮かんでいるよう
に見えて駐車場の味わいが深まります。
アプローチの自然石(御影石)と似合います。
駐車場は面積が広く、家の顔ともいうべく玄関の前なのでその風合いは家の印象
にも大きく影響します。
仕上がりの表情と共に、実用的にいいところはタイヤ跡が付きにくいということ。
車が止まっているときにハンドルをきればタイヤ跡が入り黒い汚れが目立ってきます。
その点この洗い出し仕上げはタイヤ跡が付きにくいのが特徴です。
美観的にも優れもの。
でも、難点は少し手間がかかります。
そして、一般的なコンクリート金鏝押さえより割高であるということ。
でも、そうした点はトータルコストでみた場合問題にするほどではありません。
駐車場のコンクリートは新築後その先よほどのことがないかぎりさわることなく
その必要もありません。
施工方法は土間コンクリート打設までは同じですがその後の工程が違います。
① コンクリート打設
② 表面のセメント分を除去
③ 表面の石を浮かび上がらせる
④ 石の表面に付着しているセメント膜を除去する。
⑤ 最後にきれいに土間を水洗いをする。
セメントは石灰石で出来ているアルカリ性なので酸性である塩酸を使えば表面に膜を
張った汚れ(アルカリ成分)は落ちます。
コンクリート打設後、ぼんやりとなっていた表面のセメント膜を塩酸の力で落とし
ます。丹念に擦るとセメント(アルカリ成分)が溶けて石の表情が浮かび上ります。
最後の仕上げは全体の汚れを水できれいに洗い流します。
この工程は幸津監督、小川監督自らが懸命に取り組みます。
ひと手間加えることによりきれいに仕上がりました。
3月8・9日、22・23日の見学会にぜひお越しください。
そして駐車場にて洗い出しコンクリート仕上げの味わいをご覧ください。