基礎工事の始まりは土を掘ることから始めます。
1.「掘削工事」
ユンボでの掘削は高さを確認しながら掘り進めます。
もし、深く掘りすぎてあと埋戻しなどをすれば地面の強さが損なわれ
ます。
そうしたことをなくすためにも高さを確認しながら掘り進めます。
掘削工事と言えば粗削りな感じがしますが意外とデリケートです。
掘削工事が終われば次は砕石敷均しです。
2.砕石敷均し工事
掘削の後は砕石という石ころを敷きならべていきます。
この砕石は線路に敷いている石と同じです。
砕石の役割はクッション材のような、上の力をうまく分散して下に伝
えます。
線路では枕木の下にびっしりと砕石を敷いていますが、これは列車が
通っても動くことはありません。
線路では列車の重みを枕木に伝え、その枕木の力を砕石が受け
止めて石どおしがその力を分散してうまく地面に伝えます。
列車の重みがあちこちに偏ったら凸凹になり大変です。
この考え方は建物でも同じです。
建物の立つ地面はその建物の重さに耐えられる強さが必要です。
それを事前調査として地盤調査をします。
(もし、地盤が建物に耐えられる必要な支持力がなければ補強するた
めに地盤改良工事、杭工事が必要となります。)
この調査結果をもとに基礎設計、建物の構造設計しています。
この基礎構造設計をもとに砕石の厚さも決められています。
この砕石敷均し工事は地味で案外おろそかにされがちですが、大きな
役割があります。建物の建つ地面には大変な重さがかかります。
砕石は建物の重さを受け止めた基礎からその重さを均一に、また力を
分散させて地面に伝える役割をします。
縁の下の力持ち、大切な役割をします。
次は「防湿シート張り」から「捨てコンクリート工事」です。
3.防湿シート張り
砕石工事の後は一面に防湿シートを敷きます。
これは名前の通り地面からの湿気を防止するために建物下一面に敷き
こみます。
これも建物内に湿気が入るのを防止するために大切です。
この上にコンクリートを流し込みます。
4.捨てコンクリート工事
これは「捨てコンクリート」と言います。
構造的には必要性はないのですが次の工程を進めるにあたっては大
切です。
「墨出し」は建物の位置を決めるといった大切な役割があります。
もし、この印が間違っていれば正確な建物にはならず大変です。
- 捨てコンクリートは黒板の役割をします。
- 枠組みの位置が正確にできること、
- 鉄筋組が設計通りに正確に組んでいけるように平らな面をつります。
捨てコンクリートを打設せずに砕石敷き、防湿シートの上に鉄筋組
をすれば正確な位置は確定されにくく、高さもあいまいになります。
ひと手間加えることにより精度の高い正確ないい建物が出来上がって
いきます。
基礎工事といえばおおらかで多少の誤差は許されそうですが実は繊細
で正確な施工が欲求されます。
基礎工事は家づくりの第一歩「何事も基礎が大切」といいます。
スポーツでも芸術でも学問でもすべて同じ、家も基礎がしっかりとで
きていなければいいものにはなりません。
すべてはお客様の喜びの為に・・
猛暑の炎天下、一生懸命に工事をしてくれる職人さんのお蔭でこうし
て工事も順調に進んでいけます。
感謝です。