基礎工事は「何事も基礎が一番」というほどに大きな家を支える要です。
昔は”石場建て”といって柱を石の上に置いて基礎としていました。
伝統工法といわれる家の造りようで見られます。
見れば「こんなんでいけるんかいな?」と思うほどですが。
エムズでも築400年と言われる建物のリノベーションをしたときに
経験があります。
石の上に柱を立てて家を支えるわけで一見弱そうで、実は粘り強いものです。
400年の間に大きな災害も多々あったと思いますがしっかりと建っています。
地震時などで揺れた時でも元に戻る復元力があるようです。
柔軟に揺られ、力を分散して建物の倒壊に至らず耐えられます。
今の建築では”絶対に倒れないぞ”と強く固めた工法です。
耐震性能と言われる数値で表されます。
1,2,3と上位ほどいいとされます。
阪神大震災以降ずいぶんと耐震基準も変わりました。
基礎もT字型の「布基礎」から「べた基礎」へと変化してきました。
今ではほとんど「べた基礎」です。
基礎を一体化さすよう床一面コンクリートで固めます。
耐震基準の強化が言われるたびに基礎設計も変わり鉄筋量も多くなりました。
鉄筋は見た目にはわかりにくのいですが細かな施工基準にしたがって組まれています。
太さ、間隔、継ぎ手長さ、形状、かぶり
なかでもこの”かぶり”が非常に大切です。
”かぶり”とは鉄筋を取りまくコンクリートの厚さです。
鉄筋コンクリートは鉄筋とコンクリートが一体となって強さを発揮します。
一体となるためには鉄筋の周りに必要な厚さのコンクリートで取り囲むことが必要です。
専門用語では”付着応力度”と言いう数値で表しますが。
この取り囲む厚さは設計基準で決められています。
この厚さを守らなければ必要な強度が出ずに設計通りの建物にはなりません。
薄ければトンネル事故などで取り上げられるコンクリートの剥離、落下につながります。
一般の鉄筋コンクリート住宅でも見ることがあります。
鉄筋を取り囲むコンクリートが薄ければ湿気が中の鉄筋に及び錆の原因になります。
鉄筋がさびれば膨張してコンクリートを持ち上げひび割れ、剥離の原因になります。
鉄筋はアルカリ性であるコンクリートにしっかりと覆われていれば錆びることはなく
必要な耐用年数は満たします。
一番の問題は施工精度。